信用取引の種類について
先ほども少し触れましたが、
信用取引には、一般信用取引と制度信用取引の2種類があります。
一般信用取引とは、
投資家と証券会社の間で結ぶ契約です。
投資家は、
証券会社から借りた資金に、金利を上乗せして返済する必要があります。
金利や返済の期限などは、証券会社側で自由に決められます。
一般信用取引は、制度信用取引よりも、金利が高いです。
「プレミアム空売り」「HYPER空売り」「いちにち信用」は、一般信用取引の中でも、
その日のうちに決済するデイトレーダー御用達の一般信用取引で、
空売りできない銘柄が空売りできます。
「みんなが欲しい。」だから、金利が高くなるんですね。
優待のクロス取引も、一般信用取引を利用している方が多いです。
なぜなら、一般信用取引は、逆日歩がかからないからです。
みんなが欲しい=株が足りなくなる=逆日歩がかかる
高額な逆日歩がかかる可能性を回避するために、
一般信用取引を使うので、優待のクロス取引は常に争奪戦です。
制度信用取引とは、
証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄のみを対象としている信用取引です。
返済期限は6か月以内と決められていて、金利も証券取引所ごとに決めらています。
選定基準が厳しい分、銘柄に信頼性があるので、一般信用取引に比べて、貸出金利は低めです。
デイトレードでも、売りができる貸借銘柄を活用できます。
信用取引の、買い残と売り残について
一般信用取引と制度信用取引を合計した信用取引全体が、買い残、売り残の株数となって表示されます。
買い残とは、
信用買い残の事で、
信用取引によって買い付けたものが、まだ決済されずに残っている状態のことです。
「株価が上がることを期待している投資家が多い」ということが、読み取れます。
売り残とは、
信用売り残の事で、
信用売りされたまま、まだ決済されずに残っている状態のことです。
「株価が下がることを期待している投資家が多い」ということが、読み取れます。
買った人は、いつか利確する。売った人はいつか買戻しする可能性があることから、
- 「買い残は」将来的な売り圧力
- 「売り残は」は将来的な買い圧力
と言われています。
信用倍率とは、
信用買い残÷信用売り残
の計算で出す数値です。
つまり、信用買い残と信用売り残が同じ場合は「1」となります。
信用売り残高に比べて、信用買い残高の方が多いほど信用倍率は上昇します。
一方、信用倍率が1倍を切っている場合は、
信用売り残高の方が信用買い残高より多いことを表します。
信用倍率の高い銘柄は、
下げ始めると下げ続け、信用倍率の低い銘柄は上げ始めると上げ続ける可能性が高い。
信用倍率が0~2くらいなら気にすることはありませんが、10倍をこえるようなものは、確認しておきましょう。
信用倍率が10倍ということは、信用買いした株が信用売りした株の10倍あるということです。
これらの株は、いずれ売らなければいけないので、
株価が下がり始めると利益を減らしたくない人や損失をこれ以上増やしたくない人が一気に売りはじめ、一日中下げ続ける可能性も高くなります。
と言っても、
株価上昇中の信用買い残高が増加傾向であっても、
株価が上昇している間はそれほど心配する必要はないとも言えます。
なぜなら、株価上昇に伴って信用買い残高も増加していくのが通常です。
信用買い残高の決済を吸収できるだけの大量の現物買いが発生した場合は、
信用買い残高の整理が進んで売り圧力が弱まるので、株価はそのまま上昇することもあります。
こうしたケースでは、信用売りの踏み上げにより、さらに株価上昇が加速する可能性もあります。
信用買い残高が大量に残ったまま株価が下落に転じたり、株価下落中に信用買い残高が増加を続ける場合は、
含み損の発生で、下落に転じる可能性があるので、注意しましょう。
トレードで、負けイナゴトレーダーにならないためには、信用倍率をチェックしておくとよいですね。
デイトレ初心者が知るべき、信用取引のメリットとデメリットとは?
信用取引は、デイトレーダーにとって、なくてはならない取引方法です。
メリットとデメリットを分かっていただけたでしょうか?
ポイント
・手持ちの資金の3倍まで取引ができる
・「売り」から取引を始められる
・一日に何度も取引ができる
どれも、信用取引でしか得られないメリットです。
上記に書いた信用取引の記述は、知識として知っておくと良いこととして書きましたが、
デイトレードは、一日で決済するので、
手数料、逆日歩、金利、などコスト面の負担が少なく、持ち越しによるリスクもありません。
デメリットよりもメリットの方が大きいと言えるでしょう。
デイトレードは怖い、信用取引はしてはいけない、と先入観を持つことは、トレードから自分を遠ざける考え方です。
主婦トレーダーにとって大切なことは、
トレードのメリットとデメリットについて理解し、自分の許容範囲内のトレードを心掛けることだと、私は思います。
-
ネット証券の選び方 手数料、その他の注目点とは?
3.証券会社の提供する情報提供の内容、情報が取得しやすいことも大事。 自分の知りたい情報が、その証券会社にあるかどうか? 自分の知りたい情報を提供しているかどうかもかなり重要です。 &n ...
続きを見る