主婦トレーダーが注意すべき、税金対策について解説します。
難しく考えると分かりづらくなるので、できる限り、簡単に説明しましょう。
私は、夫が会社員の専業主婦です。
パートで保育士をしていますが、ほとんど週末のみなので、その収入は夫の扶養から外れる金額ではありません。
主婦トレーダの税金対策は、結論から言うと、「特定口座(源泉徴収あり)」をおすすめしますが、その理由と、場合によっては他の方法が良い場合もありますので、
税金について確認していきましょう。
株式投資にかかる税金について
株式投資にかかる税金について
株式投資にかかる税金として、
キャピタルゲインとインカムゲインがあります。
インカムゲインは、資産を所有していることで得られる配当や利子のこと。
株式を継続して保有することで、安定的、継続的に受け取ることのできる収入なので、不労所得とも呼ばれます。
キャピタルゲインは、資産を売買することによって生じる利益のこと。
例えば、株価10万円で購入した株式が、15万円になった時に売却した場合、差額5万円(手数料等除く)が、キャピタルゲインになります。
反対に、売却することによって損失差額が出た場合はキャピタルロスと言います。
株式で設けた税金は、利益に対して20.315%かかります。
内訳は、所得税が15%、住民税が5%、特別復興所得税 0.315%です。
キャピタルゲインで5万円利益を得た場合、5万円に税金が発生します。
50000円(利益)×20.315%=10157円が税金、
50000円(利益)ー10157)円(税金)=39843円
39843円が利益として手元に残ります。
税金額、恐るべし!
利益に対して、約2割の税金が引かれると考えておくと、分かりやすいでしょう。
税金の支払い方法について
税金の支払い方として、
一般口座
特定口座(源泉徴収なし)
特定口座(源泉徴収あり)
の三種類があります。
「一般口座」と「特定口座」の違いは、年間報告書という書類を証券会社が作ってくれるか、自分で作るかの違いです。
年間報告書とは、証券会社ごとに収入金額取得費などを記入する書類ですが、作るのは大変なので、「特定口座」をおすすめします。
特定口座、源泉徴収ありとなしの違いとは?
源泉徴収ありとなしの違いは、証券会社が自動で税金を計算して利益から差し引いてくれるか、
自分で確定申告するかの違い。
特定口座(源泉徴収あり) 簡単に確定申告ができるように、証券会社が年間取引報告書を準備してくれる。確定申告しなくても、証券会社が計算して差し引いてくれる。
特定口座(源泉徴収なし) 簡単に確定申告ができるように、証券会社が年間取引報告書を準備してくれるが、自分で確定申告が必要。
源泉徴収ありの場合、
証券会社が取引で利益が出るたびに、税金分を差し引いて税金を納めてくれるので、年度末に確定申告に行く必要がありません。
確定申告に行くわずらわしさを考えると、特別口座(源泉徴収あり)がおすすめです。
ただし、源泉徴収ありの場合、税金で損をする可能性があるので、要注意!
対策法としては、以下のことができます。
複数の証券会社の損益を計算して節税する(損益通算)
特定口座(源泉徴収あり)の場合、
一方の証券会社で取り扱った株式で損失が出ていても、他の証券会社で利益が出た株を売却した時には、自動的に税金が引かれます。
複数の証券会社を利用し、一方で利益が出ていて、一方で損失が出ている時、確定申告することで、利益と損失を相殺することができ、節税ができます。
確定申告をしないと、本来払わなくてもよい税金を利益が出ている口座から取られることになります。
これを損益通算と言い、確定申告をすることによって、税金が戻ってきます。
株で損をした場合、確定申告すれば節税できる(繰越控除)
株は毎年勝てる保証はありません。年間を通して、損をすることもあります。
もし年間を通して損失を出した場合、その損失分を、翌年度から3年間に渡り、次の年の利益から引くことができます。
このことを繰越控除といいます。
確定申告をすることで、次の年の利益を減らし、税金を減らすことができるのです。
損失を差し引き、差額の利益にのみに課税されます。
年間で損失が出てしまった場合は、確定申告をすることで、節税対策になります。
ただし、損益通算も、繰越控除もすべて自分で手続きする必要があります。
証券会社は、年間の報告書を出してくれますが、税金の手続きは行ってくれません。
特に、繰り越し控除の場合は、次の年に株をしていなくても、毎年確定申告に行くことを忘れないようにしましょう。